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梅雨もすっかり明けて、夏真っ盛り! 夏のレジャースポットといえば、連想するのは海やプールですが、今回はあえて、水がなくても涼しくて楽しめちゃう「都会の森」をご紹介。デートはもちろん、散歩やサイクリング、ドライブのついでにちょっと立ち寄れる、アクセス抜群の「代々木公園」で心身共にリラックスしてみたいと思います!後半は、現在急ピッチで建設が進んでいる首都高の中央環状新宿線「大橋ジャンクション」。その工事現場を突撃レポートします! 世界でも初めてという最新技術や、周辺のランドスケープをガラリと変える環境への取り組みなどなど、見どころ満載です。
恒例のプレゼント告知もあるので、ぜひ最後まで楽しんでくださいね!

代々木公園で自然を満喫しつつ心も体も癒されたい!という今回の企画に力を貸してくださったのは、NPO法人樹木生態研究会事務局長の岩谷美苗さん。岩谷さんは、森林の楽しみ方を教えてくれる森林インストラクターでもあり、木々の健康状態をチェックして適切な管理の仕方を教えてくれる樹木医でもあるんです。

岩谷さんがまず目を留めたのは、根もとが二股に分かれたクスノキ。「昔、人が根もと付近で切った証拠です。切株から出た芽が大きくなってこうやって株立ちになるんですよ。切株からはたくさん芽が出ますが、2本だけ残して大きくしたのでしょう。枝振りなどを見ると、この木がどのように生きてきたかが想像できます」とのこと。見ると、周辺には二股や三股・四股に分かれた木々がたくさん目につきます。子どもの頃は、登りやすい二股の木が大人気だったりしましたが、そんな訳が隠されていたんですね。

こちらが二股クスノキの上部。「一見葉が茂っているように見えますが、この枝の太さに対しては若干少ないですね。枝の途中から出る"胴吹き"で急きょ寝ている芽を起こし、応急処置をして頑張っています。枝は独立採算制で、枝についている葉がその枝を維持します。他の枝から糖はもらえないからなんです」
なるほど。木は「枝」という子会社がたくさん集まって成り立っている会社みたいなものなんですね。そう考えると「枝ぶり」というのは、見た目の良さだけでなく木の命にとっても大切ということがよくわかります。
ちなみにクスノキは、昔から私たちの暮らしと密接な関係のある木で、衣類の防虫などに使う「しょうのう」の原料として重宝されたほか、ハッカのようにスーッとする成分カンフルが私たちにリラックス効果も与えてくれます。茂った葉に防音効果もあり街路樹などとしてもたくさん植えられているので、東京ではよく出会う木かもしれません。

次は、立派なクロマツ。代々木公園には、クスノキのように葉が広い広葉樹と、針のような葉をした針葉樹とが混在しています。同じ「樹木」でありながらそれぞれ随分特徴が異なるようで、病害虫やその天敵、共生する菌などももちろん違います。だからこそ、いろいろな種類の木が生えているほうが生き物の多様性も広がって、自然が豊かになるのだそうですよ。

先ほどのクスノキから出ている防虫成分やリラックス成分は「フィトンチッド」と呼ばれています。「フィトン=植物」「チッド=殺す」という意味なのだそう。
なんだか物騒ですが、なぜそんなものを出しているのか岩谷さんに聞いたところ、「樹木は移動しないで生きるプロフェッショナルです。近隣の木々が自分の領地に入ってこないよう成長を阻害したり、病害菌に感染しないよう殺菌したり、昆虫や動物に葉や幹を食べられないように忌避したり、逆に受粉などのために誘因したりするために、フィトンチッドを作り出しているんです」とのこと。植物のチカラって、すごいですね。
また、フィトンチッドは、マツなど針葉樹のほうが広葉樹より強く発散されていると岩谷さんは言います。針葉樹を見つけたら、近寄っていって深呼吸してみましょう! 免疫力も高まるという話です。

この木はカヤ。秋頃になる実は、昔は食用にしていたようです。日本には節分に、鬼を撃退するためヒイラギの葉を飾る風習がありますが、地域によってはこのカヤを飾るところもあるとか。その理由は、ヒイラギの葉と同じように「痛い」という特徴を持っているから。サッシャがさっそくカヤの葉を握ったところ...

「いたーい!」こんなにツヤツヤと柔らかそうな葉なのに、とっても痛いんです。同じ種類で見た目も似ているイヌガヤはさほど痛くないそう。見分けるには握ってみるのが一番。もしカヤのような木に出会ったら、ぜひ握って判別してみてください。

一つひとつの木を見ていくのも楽しいものですが、やはりこの季節、木陰に入るとひんやり涼しくて心地よく感じます。単なる日陰にいるのと違う何かを感じるんですが、これってフィトンチッドのチカラなんでしょうか?
「それもあると思いますが、木々が葉から水分を蒸散させて、気化熱を奪っているのでより涼しくなります。人間も暑いときは汗をかいて体温調節をしますよね? 木も、根から吸い上げた水を葉から出して自身が涼しくなろうとしているんです。葉がたくさんあるほど涼しいので、夏に剪定したら木は困りますし、人間も損ですよ」 天然のミストシャワー! リラックス成分をたっぷりもらえる上に、涼しさも提供してくれるなんて...そう考えると、都会にこそ木は必要ですね。木々が水の柱に見えてきました。
すると最後に岩谷さん、こんなことも教えてくれました。
「私たち日本人には心地よいと感じるフィトンチッドも、森の中で暮らしてきていない人種にとっては作用が強すぎて頭痛がしてしまうこともあります。森林浴が健康によいのは、日本人が"森の民"として昔から木々と深い付き合いをしてきたからです。私たちは今でも木と離れて暮らすことはできないんだと思います」

ご紹介した以外にも、代々木公園にはたくさんの種類の木があります。樹木のハンドブックを片手に出かけてみると楽しいかもしれません。また、公園内を自由に走れるレンタサイクルやドッグラン(事前登録が必要)、バードウォッチングができるバードサンクチュアリなどの施設も充実しています。この季節だからこそ、休日を公園でのんびりリラックスしてすごしてみてはいかがですか?
http://www.shinrin-instructor.org/
TEL/FAX 03-5684-3890
岩谷美苗さんも登録している全国森林インストラクター会。「もっと公園や森林のことをよく知りたい!」「木々の説明などガイドをしてもらいたい!」という方、ぜひお問い合わせを。

続いて、中央環状線「大橋ジャンクション」にやってきました。大橋ジャンクションは、目黒区大橋の玉川通り(国道246号)沿いに姿を現しつつある巨大なループ状のジャンクション。平成19年12月に開通した山手トンネル(4号新宿線から5号池袋線までの区間)が更に伸びて、ここ大橋ジャンクションで3号渋谷線とつながります。さらに平成25年度には、大橋ジャンクションを介して湾岸線まで伸びる中央環状品川線も完成予定。首都高の渋滞緩和と都心へのアクセス向上に期待が高まります。
この一連の道路計画の要となる大橋ジャンクションが、今まさに完成に向けて急ピッチで建設中! その建設現場に潜入しました!

さっそくヘルメットを装着し、事務所から現場へのドアを開けると、いきなりジャンクションの中央部分に出ました! 目の前に迫る建物は巨大な換気所。トンネル内の空気の入れ換えを行なうための施設なのですが、ジャンクション中央の約半分を占める大きさです。ジャンクションの屋上スペースは公園として一般開放される予定なのだそうです。
大橋ジャンクション建設の大きな特徴は、大橋地区の「まちづくり」と一体化している点。ジャンクション屋上の公園もそのための計画の一つです。案内してくださった首都高速道路東京建設局大橋建設グループ所長の佐伯公さんと一緒に、そんなまちづくりのアイデアもご紹介していきましょう!

ループ部に入ると、車線に見慣れない色が...。赤と青に色分けされていますが、青が東名高速道路方面へ行く車線、赤が都心環状線方面への車線とのこと。佐伯さん、どうして色分けされているんですか?「大橋ジャンクションは都心にあるジャンクションということで、通常のジャンクションの約4分の1というコンパクトな設計になっています。その分、縦に空間を取っているのでドライバーのみなさんはジャンクションの中で2周しなければなりません。方向感覚を失っても、色分けをして行き先をハッキリさせるという首都高で初めての試みなのです」

ここ(画像左)は、東名方面、都環方面からの車が合流する場所。上に走っているのが(画像右)、それぞれの方面への分かれ道です。広~い!

広~い道路はこんなふうに細切れ状態のものを少しずつ接続して造っていきます。しかもこの扇形の道路の一部は、もっと小さなパーツで運ばれてきて、ここで数週間かけて組み立てられたものなのだそうです。ジャンクション全体の建設に関わる人数もハンパじゃありません。なんと、1日1000人近くの人が出入りをして作業を進めているのだそうです!

道路脇に設置された消火設備を発見! 消火器と泡消火栓がひとつの箱に収められています。Saschaがポーズを決めているのは泡消火栓です。
「トンネルでの火災は初期消火が重要です。そこで、消防隊の到着を待たずして一般ドライバーのみなさまに消火活動していただくことができるよう、簡単で使いやすい消火器と泡消火栓を約50メートル間隔で設置しています」

ジャンクションの屋上は全て公園になる予定。既に建設済みのマンション「プリズムタワー」と、平成24年に完成予定の1-1棟(マンション・商業オフィス施設)からそれぞれ連絡通路が造られ、誰でも自由に憩える場に!
「1-1棟には図書館も入る予定なので、借りた本をここでのんびり読むというのもいいかもしれませんね」と佐伯さん。完成の暁には、東京の新名所になりそうです。

マンションや住宅が近隣にあるということで、気になるのは換気所から排出されるトンネルの排気と騒音です。どんな取り組みがされているのでしょうか?
「景観や環境を重視する大橋ジャンクションでは、換気所にも排ガスと騒音を配慮して最新技術を導入しています。二酸化窒素(NO₂)を90%以上、浮遊粒子状物質(SPM)を80%以上除去できる低濃度脱硝設備の導入や、静かな公園とほぼ同程度の騒音レベルにまで下げることのできる消音装置を設置し、クリーンで快適な環境づくりを目指しています」

着々と工事が進む大橋ジャンクションも、開通まであと半年。平成22年3月には私たちの前にその全貌をあらわします。お楽しみに!
今回の『東京slow style』はいかがでしたか?
代々木公園での様子、大橋ジャンクション建設現場のレポートは、ナビゲーターSaschaがお届けするインターネットラジオ『東京slow style Radio』でもお楽しみいただくことができます! ぜひお聞きください!
そして今回も、番組から視聴者のみなさまにステキなプレゼントがあります!
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次回の更新は、2009年8月28日(金)です。どうぞお楽しみに! 【今月のSLOW MUSIC】銀河スープ / Birds View







