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スカイツリーの話題とともに、最近何かと注目を集めている下町地域。近代的な建物が増え続ける都心だからこそ、ホッと心が和む下町の良さが改めて見直されているのかもしれません。今回は、そんな下町の代表・浅草にフォーカス。レトロな乗り物に乗って浅草を探訪してみたいと思います。後半は、首都高のジャンクションを普通の人とは違った視点で追い続けている、フォトグラファーでライターの大山顕さんと、実際にジャンクションを"鑑賞"しながら「ジャンクショントーク」で盛り上がります!
最後には、恒例のプレゼントもありますので、どうぞお楽しみに!

やってきたのは、人力車の老舗「時代屋」さん。雰囲気のある店構えに、おのずと気分も盛り上がります。そう、今回は人力車に乗って浅草をめぐるんです!案内していただくのは、車夫の俥禄松(くるま ろくまつ)さん。「時代屋」さんでは車夫のみなさんの名前に「松」や「吉」の字を取り入れているそうで、禄松さんの車夫名の由来は「浅草六区が好きだから」とのこと。なるほど、六区の「ろく」と禄松の「ろく」がかかっているんですね。そんな浅草愛にあふれる禄松さんの案内で、いざ浅草探訪へ出発です!

選んだコースは、浅草寺から見て西側、浅草六区周辺の芸人の町。

空に向かってぐんぐん伸びるスカイツリーを背中に浅草寺の西側に向かい、花やしきや浅草公会堂方面を約30分かけてご案内いただきます。

ではさっそく。ここは"たぬき通り商店会"。浅草の地ダヌキをモデルにした12体のタヌキ像が並んでいます。タヌキにはそれぞれ夫婦円満や家内安全、子宝、金運など違ったご利益があるようで、おなかを3回なでるといいことがあると言われています。隠れたパワースポットして近年人気急上昇中なんだそうですよ。

続いて浅草六区通り。わずか100メートルほどの商店会ですが、左右の街頭には30名以上におよぶ有名人の名跡が残されています。顔写真とプロフィールで紹介されているので、一人ひとり見ていくのもまた楽しいかもしれません。

こちらは下町のお笑いの殿堂、寄席が楽しめる浅草演芸ホール。入口横にはその日登場する芸人さんの名前が掛かっています。黒で書かれているのが落語家さん、赤で書かれているのが色物といって、漫才や漫談、紙切り、手品などを披露する芸人さんです。それにしてもやっぱり浅草は芸の町ですね。この日もお客さんで長蛇の列ができてきました。

知っていそうであまり知らない浅草の名所・裏話を、軽快な足取りで走りながら解説してくれる禄松さん。さすがプロです。ずっと走っているのにまったく息が切れません。人力車は初めてというサッシャですが、サスペンションの効いた車体と禄松さんの抜群の運転テクニックで実に快適そう。人力車自体も人気の様子で、案内していただいている間にも何台もの車とすれ違いました。禄松さんいわく人力車が登場したのは明治時代とのことですが、時代を経た今も浅草を訪れる人の足としてしっかり活躍している様子がうかがえます。

まだまだ禄松さんの案内は続きます。こちらはご存じ、花やしき。現存するなかで日本最古のローラーコースターがある遊園地なのだとか。その由来は古く、1853年の江戸時代から。この年は、あの黒船が来航した年でもあります。菊などを観賞する植物園からスタートして、その後動物の見世物小屋となり、今の遊園地へと変貌していったのだそうです。"花やしき"という名前は最初の植物園から来ていたんですね。

次は、江戸の町並みを再現した伝法院通り。タイムスリップしたかのような趣のある店が続きます。この通りは昼間にふらりと散策するのも楽しいのですが、夜は店がおろしたシャッターに浮世絵風の江戸八人衆の姿が登場して見ごたえたっぷり。昼間と違った顔を見せる夜の伝法院通りもまた素敵です。

最後は、浅草公会堂"スターの広場"。正面玄関入口前に、大衆芸能で親しまれた浅草にゆかりのある有名人の原寸大手形がずらりと並んでいます。たかが手ですが、されど手。それぞれ手から個性が伝わってきます。
30分の楽しい旅を終え、時代小物で独特の雰囲気が演出されている時代屋さんに戻ってきました。今回ご紹介したのは西コースの一部ですが、ほかにも重要文化財をめぐる東のコースや浅草名所七福神が祀られているお寺をめぐるコース、スカイツリーコースなど盛りだくさん。相談すれば、好きなコースを指定して案内いただくこともできます。店舗ではお荷物のお預かりやお飲物サービスも受けられます (飲み物サービスは30分コース以上) 。「ちょっと東京駅まで...」というように、タクシー代わりに使ってもOKなんだそうですよ。このほか、ハイカラさん・鹿鳴館風貴婦人・軍服などの明治大正時代をテーマにした衣装や小物を身に着けて記念写真を撮る"変身あそび"、正統派和風ウエディングの企画・開催など、時代屋さんにはおもしろいサービスがいっぱい。浅草を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね!

続いてやってきたのは、箱崎ジャンクションです。フォトグラファーでライターの大山顕さんにご案内いただきながら、普段注目することの少ないジャンクションの魅力をお伝えします。

一般的に、日常生活でジャンクションを下からまじまじと見る機会はあまりありませんが、大山さんは「なぜ、みんなもっとジャンクションを見ないのか不思議」だと言います。そこには、「僕らがもっとも感動するものは、いつもあるけど普段見ていないもの」という、大山さんならではの美学があるようです。
「ジャンクションはその最たるもので、特にこの箱崎ジャンクションはキング・オブ・ジャンクションと言ってもいいくらい。複雑に絡み合った交錯具合といい、三次元方向に4層にも連なり、かつそれが四方八方に流れていく曲線美といい、コンクリートと鉄でできているとは思えない美しさとダイナミックさがここにはあります。夜は夜で、路面を照らすライトが下にもれてまた違った美しさを見せてくれる。1年365日、いつ来ても期待を裏切らないジャンクションですよ」。

かくいう大山さん、以前は大手電機メーカーにお勤めでした。ジャンクション好きが高じてウェブサイトをつくったり、写真集を発売したりするうちにいつのまにかこちらが本業になってしまったそうです。今ではジャンクションのみならず、工場やアパート、団地といった「ドボク」な構造物にフォーカスした活動で忙しい毎日を送っています。
そんな大山さんの熱いジャンクショントークにつられ、サッシャも「たしかに、なんで今まで見なかったんだろう?」と、 だんだんその魅力に引き込まれてしまいます。もっと違うジャンクションも見てみたい!ということで、さっそく次なるジャンクションへ移動です。

「実に首都高らしいジャンクションですよね。水面に映る橋脚美がたまりません。名づけて"逆さジャンクション"。日本橋川の上という狭い空間を使っていて、川に沿って首都高が曲がっているので、ぐにょんぐにょんになっています」
多層性では箱崎ジャンクションにかなわないものの、川とジャンクションの曲線の融合、そして左右への広がりが見どころとのこと。
「最初の頃の首都高ですね。時間も土地も人も限られたなかで、水路を利用してつくるしかなかった苦労が構造のすごさに現れています。それはジャンクションなどを下から見たときに一番よくわかるんですよ」なるほど。ジャンクションにはそうした歴史も刻まれているんですね。
「なぜみんなもっとジャンクションを見に来ないのかな。押すな押すなの大騒ぎになってしかるべきなのに、いつ来ても僕一人です」と笑う大山さん。

「ただジャンクションを見て歩くだけなんですが、意外とジャンクション好きっていたんだなって。参加者には女性も多くて、男女比は半々ぐらいです。構造物は男性だけのロマンじゃない、開かれた観光名所なんですよ」
熱く語る大山さんですが、実は運転免許を持っていないそう!ドライバーの目線だと道路と同じ高さでジャンクションを見がちですが、自分で運転しない大山さんだからこそジャンクションの違った魅力に気づくことができるのかもしれません。

ジャンクションへの大山さんの愛が凝縮された写真集『ジャンクション』には、息をのむほど美しい、全国選りすぐりのジャンクションたちが収録されています。もちろん表紙は、大山さん一押しの箱崎ジャンクション。これまでとは違ったジャンクションの魅力を感じることができる一冊です。
時代屋さん人力車での浅草めぐりや首都高ジャンクションの鑑賞レポートは、ナビゲーターSaschaがお届けするインターネットラジオ『東京slow style Radio』でもお楽しみいただくことができます。画像と音声を織り交ぜた楽しい番組です。ぜひお聴きください!
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次回の更新はいつもより1週間早く、クリスマスイヴの2010年12月24日(金)です。どうぞお楽しみに! 【今月のSLOW MUSIC】Pertorika / loop







