「東京slow style」はスライドショー(静止画)入りPodcastで配信しています!
世の中、ものすごいスピードで様々なものが進化していきますが、昨年12月にその進化に日本の古き良き伝統技術をミックスさせた、これまでにない斬新なスポットが秋葉原に誕生しました。御徒町駅から秋葉原駅にかけての高架下をリノベーションした施設「2k540 AKI-OKA ARTISAN(ニーケーゴーヨンマル アキオカ アルチザン)」です。今回はその2k540から、新しい空間利用のカタチと日本の伝統技術の魅力をお届けしたいと思います。
そして後半は、首都高のハイテク技術「ITS」と呼ばれる高度道路交通システムをレポートします。既に私たちはその技術の恩恵を受けているらしいのですが、いったいどんなものなんでしょうか?楽しみです。
最後には恒例のプレゼントもありますので、ゆっくりとご覧ください。

ご案内いただくのは、株式会社ジェイアール東日本都市開発の葉山えりなさんです。2k540の正式名称は、「2k540 AKI-OKA ARTISAN(ニーケーゴーヨンマル アキオカ アルチザン)」と舌をかんでしまいそうな名前ですが、由来は何ですか?
「電車の起点である東京駅からここまでの距離がちょうど2キロ540メートルということで、そのまま2k540と呼んでいます。さらに秋葉原と御徒町の中心に位置するため、AKI-OKA。最後のARTISANはフランス語で職人という意味です」
高架下というとコンクリートがむき出しの薄暗い場所を連想しますが、2k540は白を基調にしたとてもモダンなつくり。一見すると日本ではないような気さえしてきます。
「これまでの街を隔ててしまう高架下の概念を廃して、街をつなぎ「ものづくり」を通して地域を活性化させることをコンセプトにしています。いろいろな店舗と訪れる方々がつながりやすいように配置などもデザインしたつもりです。近隣の方々にも、明るくなって歩きやすくなったとご好評です」

2k540には現在、32のお店が並んでいます。ARTISAN(職人)というだけあって、どこもとても個性的。またどの店舗もすべて工房兼ショップの形態をとっていて、単なる既製品の販売ではなく、ものづくりの背景がわかるように配置されているのが特徴なのだとか。その中でまずは、全国選りすぐりの商品を集めた店舗「日本百貨店」さんにお邪魔してみましょう!

お話を伺うのは佃(つくだ)真光さん。本当にいろいろな商品がありますが、どんな基準で集めているんですか?「衣類・装飾品から日用品、食品まで、ジャンルを超えて優れものだけを集めています。どれも我々スタッフやディレクターが実際に足を運んで作り手と話をして、その想いを売り場でお客様にお伝えするよう心がけています」
なるほど。商品の良さはもちろんのこと、作り手の想いやそれを選んだ店舗スタッフの方々の目が付加価値になっているわけですね。

たくさんの商品のなかから佃さんお気に入りの商品を伺ったところ、全国の味噌を集めたコーナーにある「群馬県やどやのからみそ」を教えてくれました。630円と気軽に買える価格も魅力的ですが、ご飯にはもちろん、野菜につけて食べても抜群においしいのだとか。調理の隠し味に使うと料理の腕前がグンと上がるそうですよ。リピーターもとても多いそうで、病みつき間違いなしの逸品かもしれませんね。

続いて伺ったのは、全国の伝統工芸品の製作・販売をしている「匠の箱」さん。並んでいる商品は懐かしさを感じる和風のものもあれば、和と洋がミックスされたものまで様々。店長の神原孝政さん(画像右)によれば、ここで出会える商品の職人さんは皆26歳から37歳ととても若い方々とのこと。若いだけに商品のアイデアもとても斬新です。

取材に伺ったこの日はちょうど大分県別府のつげ職人さん、鹿児島の竹職人さん、福岡の久留米絣の職人さんがいらっしゃいました。どの商品もおもわず"作品"と呼びたくなるような素敵なものばかり。手に取ると、一点一点ていねいに作り込まれていることがわかります。職人さんにじっくりお話を伺って、その背景にも心惹かれて商品を選ぶ...ものづくりが効率化されて作り手の顔が見えづらい時代だからこそ、作り手と使い手の間にあるこうしたやり取りがうれしく感じます。

「匠の箱」の職人さんのなかでもっとも若い丸山繁俊さん。26歳にして、150年続く久留米絣(くるめがすり)の織本の5代目というから驚きです。ずっと洋服の勉強もしてきたという丸山さんは、その若さゆえのアイデアで伝統とモダンが融合した素敵な商品をたくさん生み出しています。「まずは絣であることを大前提に商品開発をしています。たとえば絣のショールは、昔は紺と白しかありませんでしたが、絣の良さを活かしながら赤や黄緑などいろいろな色に挑戦しています。これからも使いやすさや見た目にこだわりながら、若い方からお年寄りまで多くの方に実生活で使ってもらえる絣をつくっていきたいですね」

ご紹介した2店舗以外にも、伝統工芸品をはじめ、雑貨、ジュエリー、ファッションテキスタイルなどなど、個性的な店が集結する新感覚モール「2k540」。インベントスペースでは地方の職人さんを招いての楽しい催し物も随時企画しています。そして今年9月にはさらに17店舗が加わり、グランドオープンの予定だそうです。全国のものづくりの発信拠点として成長していく過程が楽しみですね。

続いてやってきたのは、霞が関にある首都高本社です。今回は、ITを活用した画期的な道路交通システム、通称「ITS」と呼ばれるものを体感しにやってきました。
ITSは「Intelligent Transport Systems」の略。日本語では高度道路交通システムと呼ばれていますが、実はもう私たちも日々活用しているんですよ。ETC(電子料金収受システム)や、高速道路上に表示されている文字情報板などがまさにそれ。なかった頃に比べると、とても便利になりましたよね。でも今回体感するのは、もう一歩進んだ次世代のITS。その実力はまさに驚くべきものなんです。

たとえば、首都高から名古屋方面に向かいたいとき、東名高速道路を使うほうがいいのか、中央自動車道を使うほうが早いのか、迷うことはありませんか?そんな時でもITSなら瞬時に行く先の道路事情を表示してくれるので、迷わずスムーズなルートを選択できるんです。ほかにも、ジャンクションや注意個所の案内など、必要な情報をピッタリのタイミングで提供してくれるんですよ。
ITSの情報が送られてくるのは、ご覧のとおりカーナビ。特に操作をしなくても、ITSポイントを通過するだけで情報を自動受信して画面に表示してくれます。
※これまでのカーナビとは搭載するシステムが違うため、ITS非対応のモデルは新規に購入する必要があります。

ではさっそく、霞が関入口から出発!今回体験するルートは、ここ霞が関入口から首都高3号線を下り、大橋ジャンクションをぐるりとまわって中央環状線、そして4号線下りに入り、永福出入口でUターンをして4号線から霞が関に戻ってくるというもの。その間10カ所のITSスポットがあるそうなので、どんな情報が送られてくるのか、かいつまんでご紹介していきたいと思います。

霞が関入口を入るとさっそく表示されたのが、200メートル圏内の交通情報。この段階では、3号線のほか2号線、1号線、湾岸線までのルートと渋滞情報が表示されます。今日は幸い渋滞もないようです。

3号線に入ると、六本木ヒルズが見えてきました。すると間もなく、またITS情報が。このまま用賀に向かって東名に入る場合、約15分で入口に到達できるとのこと。時間がよめるうれしい情報ですよね。続いて画面が切り替わりあらわれたのが、広域情報。名古屋方面に向かいたい人にとって有益な、東名高速道路と中央自動車道を使った場合のルートと所要時間が案内されます。この日は東名を利用すると約4時間、中央道では約5時間かかるとのこと。途中、工事などがある場合はその情報も提供されるので、これはかなり便利です。

さて、3号線から大橋ジャンクションに入ります。ここは急カーブが連続する注意ポイント。もちろんジャンクション入口にも注意を喚起する標識がありますが、それに加えてITSでも注意を促す案内が表示されます。画面では、カーブの具合や位置を視覚的に理解できるので、より安全運転ができそうです。

大橋ジャンクションを出て中央環状線に入ると今度は、4号線・5号線のルートと渋滞状況を示す200メートル圏内の画面と、長野方面の案内を示す広域情報画面が出てきます。先ほどの名古屋方面に向かう場合と同様に、いくつかのルートと所要時間、渋滞状況、工事情報などがわかります。お気づきのように、ITSシステムは首都高だけでなく日本全国の道路でも使えるんですよ。これなら日本中どこでも安心してドライブできますね。

折り返し地点の永福出口にやってきました。ここで一度首都高を降り、Uターンをして永福入口から4号線を通って再度霞が関を目指します。

4号線を上っていると新宿の出口が見えてきました。都庁付近のこのあたりには急カーブがあり、速度の注意が必要な場所。すかさずITSが注意を促します。

そのまま進むと、外苑出口が近づいてきました。ここでまた画期的なITSの機能が始動。外苑出口で首都高を降りたあとの一般道のルートと、出口付近の一般道の渋滞状況が画像で表示されます。「ここで降りようかな、もう一つ先で降りようかな」などと迷う時にとても便利なシステム。一般道がすいていれば迷わず降りて、混んでいるようならそのまま首都高に...という選択を感覚的に選ぶことができます。

ITSが送ってくる情報にいちいち感動している間に、霞が関に到着です。今回、次世代ITSを初体感したサッシャも、「道路標識にITSで送られてくる情報が加わると、情報に厚みが増してドライブがよりスムーズで快適になることを実感した」と絶賛。毎日首都高を利用する首都高マニアなサッシャをも唸らす、画期的なシステムであることは間違いなさそうです。実は、このITSは世界でも日本が先頭を走っている技術とのことで、世界各国から視察も絶えないのだそうですよ。

驚きに満ちた楽しいITS体験ドライブをご案内していただいたのは、首都高速道路株式会社 保全・交通部 管制技術グループ 課長代理の齋藤基泰さんです。
「ITSは人と車、道路を情報通信技術で結ぶシステムです。今後も様々な情報をご提供して、ドライバーの皆さんの安全で快適なドライブをサポートしていきたいと思います」(齋藤さん)
ITSは高速道路のドライブに慣れていないドライバーにとってとても心強いシステム。どんどん普及して、みんなが快適なドライブを楽しめるようになるといいですね!
2k540での様子や首都高のITSについてのレポートは、ナビゲーターSaschaがお届けするインターネットラジオ『東京slow style Radio』でもお楽しみいただくことができます。画像と音声を織り交ぜた楽しい番組です。ぜひご覧ください!!
公式twitter( @tokyoslowstyle )も要チェック!取材中の生レポートのほか、次回の取材先のヒントなどもつぶやいていますのでぜひフォローしてくださいね。みなさまのオススメslow styleスポットのつぶやきもお待ちしています。
そして今回も、番組から視聴者・読者のみなさまにステキなプレゼントがあります。ふるってご応募ください。
≫今回のプレゼントはこちら!
次回の更新は2011年5月27日(金)です。どうぞお楽しみに! 【今月のSLOW MUSIC】Drip-Dry eyes / Once Upon A Time









